二次災害

先日、お肌の健康や煙草によるビタミン破壊対策に食後に果物とか添えよう、と画策してミニトマトや苺を買ってきてみたのですが、激しい片頭痛の攻撃でとても正常に味わえる状態じゃなかったのです。

苺を選んでいて思ったのだけど、苺って値段高いものなのだね。
1パック498円。
これ毎日食べてたらエンゲル係数が大変な事になるに違いない。
でもこの498円って比較的安いほうなわけで、隣に置いてある豪勢な箱の苺は下に柔らかそうなくぼみのついたシートまで敷いてあって、お値段倍額。
大きくて鮮やかな赤でそれはとても美味しそうに見えるものでした。

多分私の家計、家計っていうか私一人なのだけど。
金銭的に終わってますから、ここであの豪勢な箱のを買っちゃっても全然生活に支障は出ない。
でも質素なプラスチックのパックの苺を選びました。
あっちのと比べたら粒も小さいし、まだしっかり赤く染まりきってないのも混ざってるし、きっと上に乗っかってるのが下に並んでる苺を圧迫したりして、まるで膝をぶつけた後みたいに見えるようになってるかもしれないけど、酸っぱいのも美味しいんだよ苺って。

何時も通りにお豆腐とかで夕食を済ませたのですが、ゴマとか、ネギとか、とろろ昆布とか、ちりめんじゃことか、なんだか夕食らしい夕食になったというか、でも本来ご飯が来るべきところにお豆腐が来ているのでなんだか奇妙な光景なのだけれど、わざわざ自分の食べるものの栄養素とかちゃんと考えてみたことってなかったのかもしれない。
若い時にすくすく育て自分、なんて思って牛乳を無駄に消費した以来のことかも。
何より、自分で自分用に果物買ってきた、なんていうことが初。

この家(事務所の一部なのだけど)に巣を構築し始めてから食べた果物って、よく考えたら同僚であったり先輩であったり、上司であったりが持ってきてくれたようなのばかり。
逆もあるけど、それは病院であったり、ああ、病院しか思いつかない。なんということ。
つまり、周りはずっと前から私の心配をしてくれていたわけ。気付くのが遅すぎる。
こたつが暖かいような季節にこたつがないこの部屋にわざわざちょっと青いみかんもってきて、ちょっと酸っぱいくらいのほうが美味しいよね〜とか言ってたこともあった。

しかし、このようななんだかちょっといい話みたいになりそうだった私の思考も、一人暮らし用の小さな冷蔵庫に閉じ込められた苺が膝をぶつけた後のような状況になっているのを見て吹き飛んでしまったのでした。
おのれ片頭痛め、私の冷蔵庫に「野菜室」がないことまで把握した上で襲撃を仕掛けてきたのか。
昨日の政治的戦略から見て相手の司令官は相当優秀です。
それに頭痛のプロが最低2人。
買い物途中を狙う狙撃のプロが1人。
山狗全員合わせても全然足りないでしょうなあ。
だって、下段のじゃなくて上段のまで打撲跡みたいになってるし。
事前爆撃はどうした。
ファントム爆撃機にナパーム弾を、潜水艦を呼んできて戦術核を、それが無理なら撤退させろ!

ちょっと痛んだ苺は別にこんなの問題ないよ、と言わんばかりに美味しかったので、今度実家に買って持って行こうと思いました。また安いほうを買うです。



・蛇足

とろろ昆布はお豆腐に合わない